コスメ人生論
私の家にはドレッサーがあり、通称オフィスと呼んでいる。
オフィスの前で座りぼーっとしてみたり、意味もなく夜中に化粧品を漁ってみたりと私はオフィスで過ごす時間が大好きだ。
あー、こんなの持ってたなーかーわーいーいー!とか言ってみたり、
あ、これ恋人と大喧嘩して帰ってきた時付けてたリップだーなんて思い出してみたり、
これは大雨だったけどどうしても欲しくて発売日に買いに行ったアイシャドウだ!とか
コスメとしてメイク時に使用するだけではなく色々なことを考え、思い出しながらコスメと日々向き合っているのだ。
そして突如始まるスウォッチ大会。
普通にメイクで使うよりもスウォッチで使われる方が多いんじゃないかっていうスウォッチ要員コスメもあったりなんかする。
そしてスウォッチ時に芳しい成果を残したコスメはめでたくレギュラー入りを果たすのだ(正しくは翌日の1日レギュラー)
コスメの世も厳しい。
コスメの世も厳しいのなら人の世が厳しいのは当たり前だなんて至極当然の事を学んだりもする。
だけども例えスウォッチ要員だとしても、ちょいとそこまでコスメだとしても、レギュラー落ちコスメだとしてもコスメはコスメで、彼らは私の心を弾ませてくれるのだ。
彼らにはどこにだって居場所はあるし、需要はあるのだ。
そして人を元気付けられる力があるのだ。
そう思うと気が楽になる。
人もコスメと一緒で一つの役割しか出来ない人もいれば三役も四役も出来ちゃう人もいる。
粉落ちするけどすっごいラメがきれいで発色が良かったり。
仕事が雑だけどすっごく明るいムードメーカーだったり。
特徴のない色だけどベースには最高だったり。
地味だけど実はすごい努力家で毎日他の人をサポートしてたり。
コスメも人もどこかしらで需要はあるし、力を発揮する事が出来るのだ。
この根拠のないコスメ人生論を私は励みにして生きている(時もある)。
要するに何が言いたいかと言うと、早々に"人生のレール"というものから外れたおやきでも毎日野心を燃やしながらこの無き道を突き進んでいるのだ。
スウォッチ要員コスメやレギュラー落ちコスメに勇気付けられながらいつか自分の夢を叶えるのだ。